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2018年9月2日 (日) 02:13時点における版

結界師 > 結界師の登場人物

結界師の登場人物(けっかいしのとうじょうじんぶつ)は、田辺イエロウの漫画作品及びそれを原作としたアニメ『結界師』に登場する架空の人物の一覧。


注意以降に核心部分が記述されています。

墨村家

正統継承者は、生まれつき右手の平に方印が出る。名前に「守」の字が入っている。

墨村良守(すみむら よしもり)(声優吉野裕行・幼少時代:白石涼子)〔正統継承者〕
本作の主人公。墨村家22代目(予定)の結界師。現在私立烏森学園中等部3年。
墨村繁守(すみむら しげもり)(声優:多田野曜平)〔正統継承者〕
良守の祖父。墨村家21代目当主の結界師。68歳。雪村時子にこそ劣るが強力な術者。現在、時子との仲は悪いが、若い頃は時子と共に烏森を守っていたこともあり、良守が目指す道を既に通ってきた様子がうかがえる。性格は頑固で口やかましく、正統継承者の自覚が無い良守に手を焼いているが、墨村・雪村の垣根を越え次の世代のことを考える事や、正統継承者ではない守美子、正守の動向に気を揉むなど家系や使命を超えた気遣いが多いなど、言動とは裏腹に老練の域に達している管理者タイプ。好きな言葉は「努璃意夢(どりいむ)」。好物はだしの玉子焼き。もみ上げが太い。
書道が趣味で度々作中でその腕を見せており、作者によれば墨村家の収入の一つとなっているらしい。
墨村正守(すみむら まさもり)(声優:宮内敦士
良守の兄で墨村家の長男。詳細は裏会#十二人会を参照。
墨村利守(すみむら としもり)(声優:川庄美雪
良守の弟。結界師。9歳。三影小学校で去年は3年1組だった。術はあまりうまくないが、現実的でしっかりしている。学校で図書委員をやっているためか、あだ名は「トショ」。「妖はこういう心遣いを大事にする」と、斑尾に毎日ドッグフードをあげている(斑尾はそれについて何も発言していないので本当かどうか不明)。有能な兄達の背中を見て、少々嫉妬や劣等感を覚えている。
墨村守美子(すみむら すみこ)(声優:金野恵子
良守の母。結界師。正統継承者ではなかったが、土地神クラスの龍を手玉に取るほどの実力者。父の繁守いわく「放蕩娘」。常に放浪し、各地で妖を退治しているらしいが、烏森の動向を細かに把握していたりと、素性に謎が多い。結界師としての実力は非常に高く、10年以上前の時点で土地神を殺せるほどの実力があり、現在も最高位の土地神を手玉に扱うほど。ちなみに作者によれば彼女は時々墨村家の口座にかなりの額のお金を振り込むことがあるらしく、実は墨村家の家計を支えている。
真白湖に行ったことがあるようで、そのため調査室からは神佑地狩りの疑いをかけられている。またその理由の一つがかつて裏会の仕事で暴れている土地神を抑えるという仕事で神殺しを行ったことがあり(土地神には世継ぎ(子供)がおり、土地神の世代交代の一環とも言える)、その後放浪するようになったらしい。
墨村修史(すみむら しゅうじ)(声優:村治学
良守の父。墨村家に婿入りした。売れない小説家。元・松戸平介の助手であり、霊感こそないが下級の妖に効果のある独自の魔除けの作成・使用が可能(作中で語られる通常者としては松戸を除き異例の能力)。世話好きで、よくフリル付きエプロン姿で家事をこなす。妻に神佑地狩りの疑いをかけられてかなり動揺している。
斑尾(まだらお)(声優:大西健晴
約500歳の墨村家付きの妖犬。生前の名は「銀露(ぎんろ)」。嗅覚で妖の位置を探る。女言葉だがオス(作者によれば妖犬なのでどっちでもいいとのこと)。気分屋だが、面倒見は良い。生きていた頃は鋼夜と山に住んでいたが、山を人間に荒らされ餓死。その後、成仏できずに相棒の鋼夜とともにその山を彷徨っていたが、間時守と出会い一目ぼれし、墨村家に仕えるようになった。普段は普通の妖犬だが、本体は墨村家の家にある石にあり、首輪を取ることで本来の姿を取り戻す。本来の姿は巨大な姿の犬で尾に強力な毒を持つ妖毒使い。鹿の生肉が好物。

雪村家

正統継承者は、生まれつき左胸に方印が出る。名前に「時」の字が入っている。

雪村時音(ゆきむら ときね)(声優:斉藤梨絵)〔正統継承者〕
本作のヒロイン。雪村家22代目(予定)の結界師。現在烏森学園高等部2年の16歳。髪がかなり長く、一箇所にまとめて結っている。ゴキブリが大の苦手。
幼い頃から、結界師の仕事に誇りを持っている。11歳のときに良守を庇い、右腕に傷を負った。術のパワーや持久力では良守に及ばないものの、精度、技術は非常に高く、一度に複数の結界を形成し、滅却することができる。時子曰く、力の操作が上手い。しかし、パワー、持久力が少ないため、回数、個数に限界がある。また、他人が作り出した空間を読み取ってすり抜けたり、術者の痕跡を探ることができる。また、閃が心を読むとき、それを感知できる。
年長ということもあって、後先考えずに行動しがちな良守の取りまとめ役でもある。普段は冷静で状況判断能力に長けているが、1人の時は良守にひけをとらないくらい無茶な行動をとる。また、非常に気が強く勝気で、怒らせた相手には容赦がない。その怒ったときの理不尽なまでの暴力から、良守にはしばしば「鬼」だと恐れられている。良守への認識は「弟のようなもの」といっているが、自分でもよく分からないらしい。良守はジュリアに誘惑され、ジュリアの誘いをしっかり断れない良守に怒り、良守が黒芒楼から帰ったときはビンタをし、良守が奥久尼に実験されると聞いて不安になって、良守が無事に帰ってきたときは念糸でしばいた。
緋郷田の主が烏森に出現し良守とともに戦うも土地神なので殺せずにいたが良守と閃が窮地に陥り、多重結界で倒してしまい、後に夕上や夜城によって断頭島に連れて行かれてしまうが、夕上と良守の協力もあり、断頭島から脱出することが出来た。夕上に論され、少しずつではあるが良守を頼りにするようにしている。
雪村時子(ゆきむら ときこ)(声優:田中真弓)〔正統継承者〕
時音の祖母。雪村家21代目当主の結界師。70歳。力・技術を兼ね備えた、強力な術者[1]。若い頃は、暴走して理性を失うと、無差別に空間のひずみを形成し、その中の一つに身を投げて行方をくらましているときもあった(閃曰く「暴走キャラ」)。同世代の繁守よりも烏森の影響を強く受けていると思われる[2]。責任感が強く、なんでも自分ひとりで背負い込んでしまう傾向があり、性格的には時音よりは良守に近い。繁守とは逆な実務者タイプ。時音同様、ゴキブリが大の苦手。墨村家を好んでいないが、良守に助言をすることも。
雪村静江(ゆきむら しずえ)(声優:百々麻子
時音の母。一般人と思われるが、結界師の仕事や裏会などの来客には寛容。両親不在の折はカレーを差し入れたり、時子とは違って墨村家ともそれなりに親しくしているようだ。スリッパを使って中身が出るかでないかの微妙な加減でゴキブリを仕留める。
雪村時雄(ゆきむら ときお)(声優:横堀悦夫
時音の父。結界師。正統継承者ではなかった。特に秀でた術者ではないが、人が好くおだやかな人物。時音が幼い頃、烏森守護の任務中に受けた傷により亡くなった。時音に「奴らに隙を見せるな」と言い遺す(この「奴ら」が何を指しているのかは不明)。
白尾(はくび)(声優:石井正則
約400歳の雪村家付きの妖犬。嗅覚で妖の位置を探る。生前は間時守に飼われていた。「二匹でこの地を守れ」という主人の言葉を今も守る忠犬。女好き。自慢の鼻を争う、斑尾とは仲が悪い。あだ名を付けるのが好き。

裏会

裏会を参照。

扇一族

風を操る異能者の一族。一族のうち8割が異能者でその数は3桁になるほど。風を使って飛ぶことが出来るのは一族でも上位の者だけである。そして、最上位の術者にもなれば天候を操ることも可能だという。下記参照のものは体を改造した故か外出の際はマスクなどで顔を隠している。次期当主は六郎の7つ年下の弟(その弟が7歳の時に決定された)。六郎によればかなりの力を持っているらしい。

扇一郎(おうぎ いちろう)(声優:郷里大輔
裏会最高幹部十二人会第八客。
かなりの巨漢で、常に天蓋をかぶっている。兄弟6人で体を改造して1体の集合体となり力を増幅させる術を使っている。その術を解くと6人分の内臓のような肉片とに別れ、その肉片が肉体になる。術を解く際に集合体として受けた傷を一人に集中させて切り離すこともできるようで、正守との戦闘の際は六郎に傷を集中させた状態で変化した。
無茶な術で兄弟6人を合体したため風使いとして相当の実力を持っており、かなり広い地面を砕いたり、岩石の塊をいくつも浮かせて敵にぶつける程の力を持ち、巨大な竜巻を起こしたり、扇を振るい、正守の絶界でも防ぎ切れないほどの衝撃波を放つことができる。六郎の7つ下の弟が次期当主に決定される前に、既にこの状態になっていたが、それでも正統継承者にはなれず、次期当主が決定された後も、彼等の父親はその決定を変えなかった。
無茶な術で合体しているためか家にいるときは培養液のようなものに浸かっており、眼球が常人とは違ったものとなっている。
六郎によると兄たち5人は「もう人間じゃない」らしい。また、奥久尼は、「悲しい人」と言っている。
扇一郎(おうぎ いちろう)
正統継承者にはなれなかった。烏森を手に入れるために裏で密かに黒芒楼との繋がりを持っていた。他にも烏森に黒兜を解き放つなど、一般人にも被害が及びかねないことを平気で行う(両方ともその企みは失敗に終わった)。奥久尼(式神)が扇一郎に忠告したときは、式神と分かっていたかは不明だが、首を切り落とした。扇六郎との会話から北の神佑地を消したのは彼ではないが神佑地の力を手に入れようとしていると推測できる。
正守を陥れようとしている。自分の部下をも手に掛けたり、ピンチの時には弟を身代わりにしてでも生き延びようとする狡猾な男。
扇五郎(おうぎ ごろう)
扇一郎の弟。外出の際は左目に五と書かれた眼帯をしている。土地神クラスの妖を瀕死させるほどの実力者。左目の横に六つ並んだ巴の刺青が彫られている。行正達が妖退治に向かっている森でその森の土地神を痛めつけて行正達の前に落とした。その後、その土地神と交戦している行正達が土地神を殺したようにじわじわと風で傷つけようとしたが、突然現れた別の土地神クラスの妖にその土地神が殺されてしまう。そのため、その土地神クラスの妖を行正が一人で殺したように見えるようにじわじわその妖を傷つけた(その結果、その妖は表面上は行正が殺したことになっている)。
扇六郎(おうぎ ろくろう)
扇一郎の弟。顔は鼻と口がマスクで覆われそれ以外も布で覆われている(額に六つ並んだ巴の刺青が彫られており、改造の影響か鼻がない)。また、手足も鎧で覆われている。かなりの術者だが「扇一郎」のなかでは最弱であり他の兄弟によると足を引っ張っていたらしい。扇一族の正統継承者ではないことに劣等感を抱いること、また、兄達に切り捨てられることを恐れている。良守に対しては、力は欲しくないが追い求めなければ居場所がないと話している。体を改造しており、他の兄弟と合体して「扇一郎」となれる。見た目は子どものような容姿だが本人によれば正守より年上とのこと(22歳以上)。
扇一族のため、風を操ることができる。兄達の手足として動くと決めており、神佑地のことを調べているようである。波平とともに墨村家を訪ね、神佑地消しの容疑者を墨村家の者として挑発して墨村家と交戦状態になり、波平を連れて共に空へ逃げた。その際、あまりの乱暴さに反論した波平を傷つけ空から落とした。
その後、正守と扇一郎との戦闘の最中、合体を解かれてすべての傷を負わされて兄弟から見捨てられた。その後、夜行で治療中で瀕死の重傷だったが奥久尼の部下のものが治療してくれている。

黒芒楼

姫(声優:松井菜桜子
黒芒楼の主。正体は土地神クラスの黒芒(くろすすき)の化け狐。白いわく「振る舞いはただのわがまま娘」が示す通り、全ては楽しいかつまらないかで判断され、自らの城の存続すらも例外ではない。体調が悪いため城から出られず退屈していた。主としての実力を備えており、白が攻め入ったときは座したままで打ちのめした。無数の尾で対象を囲むことにより、相手の潜在意識や潜在能力を探ることが出来る。良守に城を破壊させる為に大量の力を預けていた。最後は衰弱し、黒芒楼と共に消滅した。徹頭徹尾、人間の価値観に迎合することなく自らの価値観で行動した「神」らしい土地神。
アニメによると白の左眼が苦手らしい。
白(びゃく)(声優:津田健次郎
黒芒楼の統括者。79歳。本名・白沼(しらぬま)。松戸の友人で加賀見リサの夫。不老不死を望んだ妻・リサのために、実験を繰り返すが失敗。その時得た知識と技術を元に、左の頭から腕にかけて無数の蟲により構成される妖仕様の体になった(体の成長は止まった模様)。元々は自分のやりたいことを見つけられない普通の人間であった。左目から蟲を放ち、相手の体に入れ操ることが出来る。力を求めて放浪中、黒芒楼に攻め入り姫の命を狙うも敗北(白の顔にある×印の傷はこのとき姫につけられた物)。姫の言葉から自分の本当に望むものを見つけようと黒芒楼に加わり、積極的に黒芒楼を拡大していた。松戸・加賀見との戦いに敗れるも、姫により傷を癒される。しかし白は最期まで姫に付き従い、自分が人間になりたかったこと(本人曰く、人間らしい人間を見ると心がざわめいたらしい)を理解して、姫と共に消滅した。
火黒(かぐろ)(声優:平田広明
包帯を巻き、炎を彩った和服を着たミイラ男のような人型の妖。生身のころは江戸時代末期に生まれた人斬りだった。妖の中でも戦闘に特化したタイプ。比較的若いからか尖兵的立場だが、その戦闘能力は黒芒楼の中でもケタ違い。性格は好戦的で冷酷。彼の言う『自由』とは つながりから離れること=孤独(本人も『自由=孤独を恐れないこと』といっている)であり、そのためか、自分と同じような孤独な限を仲間に引き込もうとした。孤独な者に関わろうとし、孤独から解放される者を殺そうとする姿勢をみせる(限、藍緋など)。
白が火黒の強さに目をつけ、蟲を入れようとして失敗し、そのとき(なぜか)黒芒楼に加わった模様。
独自の美学を持ち、仲間であっても、無様な戦い方をしたら容赦なく斬り捨てる、自分より戦いを優先させ、より強いものと戦うことを望み、そのためであったら、敵であろうと生かしておく。人皮を着た状態(行動力・戦闘力を制限された状態)でも限をも凌ぐ圧倒的なスピードを誇る。基本は手に仕込まれた二刀流で戦うが、全身から無数の刃を出すこともできる。その刃に斬られた所は、妖でも再生が困難になる。烏森への総攻撃の際、完全変化した限を奇襲。その刃にかけて致命傷を負わせた。良守の守りたいという意思から出た絶界によって倒された。
本人は生きていた頃、刀で人を斬る刹那の感覚(なにも考えない一瞬)を求めており、ついには人間から妖となり、永い時間を手に入れたが求めたものとは何か違っていたらしい。良守により、孤独に耐えられなく仲間を求めていると指摘されている。良守の結界を受け消滅する寸前のとき、刹那の感覚を思い出したらしい。
アニメでは生前の描写が加えられており、黒田源一郎(くろだげんいちろう)という名が紹介されている。江戸時代、天下泰平の世に生まれた貧乏侍だったとなっており、ある道場の門下の一人だったが師範代を決める勝負で友人であり恩人である坂井(声優:宮本充)との勝負に負け、負けた理由についての坂井からの助言を取り違え人斬りに落ちてしまった。この際、間時守と出会い「絶界」の脅威を目の当たりにして妖の力を求めるようになる。最後は妖の誘惑に負け唯一の友人である坂井を斬り捨てて妖となることを望み、雷の直撃を受けて妖となった。雷を受けた際に黒焦げとなり、現在の風貌に変わった。
牙銀(がぎん)(声優:三宅健太
黒芒楼の幹部。実行一部長。炎鬼で、その身体から発する熱は、無色沼の水を飲んだそばから蒸発させ、一晩とかからずに干上がらせるほど。短気で好戦的な性格で、アニメでは部屋に大量の武器を飾っている。部下には気まぐれな性格で情緒不安定と評されているが、統率力には長けているらしくアニメでの牙銀の死後、実行一部の統率が取れていないことを江朱が嘆くシーンがある。人の姿はライオンのような髪の鎧を着た人間だが、本当の姿は六本の腕を持ち、炎をまとった半人半馬で背中に炎の翼をはやして飛べる(アニメでは鳥の翼のようになっていた)上に炎のバリア(良守が結界で滅そうとし、それができないほど)を自分の周りに張れる。烏森への最初の総攻撃では圧倒的な実力を見せ付けたが、完全変化した限の攻撃を受け撤退。リベンジに燃え、その後の烏森襲撃にも参加するが正守の絶界で瞬殺される。アニメでは第一次襲撃の際に限が倒された直後、激怒した良守の手で滅せられる。部下が3人いる。
紫遠(しおん)(声優:田村真紀
黒芒楼の幹部。実行二部長。数々の僕(しもべ)を的確に統率し、犠牲も最小限にとどめる。戦闘力は高く、蜘蛛を使った傀儡能力を持つ。めんどくさがりで城にいたのも気に入っていたから。白にもその能力を高く評価されており、蟲を入れられることもなかった。黒芒楼崩壊時に碧闇が取引を持ちかけたがそのまま碧闇を僕とし、藍緋の飛ばした綿毛の一つを持ち、黒芒楼を去った。その後、13巻の表紙から、綿毛は髪に飾っている模様。部下には全員、仮面をつけた全身黒ずくめの人の形をしたもの。知能は低いのか、「キー」としか言えない。おそらく、妖を紫遠が改造したもの。碧闇もこのようにされたが、そのときの紫遠の発言から、この姿になっても、妖の頃の能力は残っている模様。
藍緋(あいひ)(声優:小島幸子
黒芒楼の幹部。研究部長。姫の健康状態の管理も担っている。大昔より生きてきた、超巨大な花に似た、知能・戦闘力ともに秀でた高等な妖。人皮の改良や妖達の教育に取り組んでいる。人皮を使わずとも人間の姿に化ける能力を持っており、常に人の姿をしている。それについて本人は「人間に飼われていた時期があり、その経験からの癖」と言っているが、実は昔一人の人間を愛したことがあり、その頃から心の底で人間に近づきたいと思うようになったためである(本人は否定している。また、人間を喰わなくなった)。自由を望んでおり、白の死後蟲が抜け城から逃げようとするが、それを阻もうとした火黒との戦いの際に致命傷を負い、最後は綿毛を外の世界に飛ばして息絶えた。初代人皮(主に火黒が使用)は、彼女が思いを寄せていた人間の男に似せて作られている。人間の絆に憧れを抱いている。
碧闇(へきあん)(声優:山本健翔
黒芒楼の幹部。情報部長。百目千珠眼)の妖でなんでも見通すことが出来る(しかし、無色沼にあるウロ様の寝床を見通すことは出来なかった)。額の所に大きな目があるようだが、普段は全身を布でおおっている。アニメでは気配を消すのが得意という設定があり、斑尾らも途中まで気づかなかった。他にも幻影を使う技を披露している。白と同じくあまり清廉潔白な人物とはいえないようだ。頭の良さは天下一品で、烏森について様々なことを推理した。アニメでは烏森を調べた際に良守達に会っている。ずる賢く、基本的に敬語で話す。黒芒楼崩壊の際、紫遠を利用しようとしたが、あっさり傀儡にされた。
影縫い(かげぬい)
アニメで使用。影に針を刺すことで刺された相手の動きを封じる。刺された相手は自分の影のあるところまでしか移動できない。ただ雲で日が隠れるなどして針を刺している影が消えると術は解ける。
江朱(こうしゅ)(声優:田村勝彦
黒芒楼の幹部。総務部長。牙銀を馬鹿にしている。300年以上前から黒芒桜に仕えており、城の整備を請け負っている。城の絶頂期を知っているせいか、城の復興に誰よりも情熱を注いでいる。本当の姿は敵を絡めとる伸縮自在の脚を持つタコのような姿。良守を捕らえようとしたが、良守の絶界に弾かれ、その隙に良守に瞬殺された。
アニメでは時音と対決しているが瞬殺された。
波緑(はろく)(声優:中村大輔
黒芒楼が烏森に放った刺客。妖の姿は緑色の巨体で1つ目、4本の腕を持つ。戦闘では持ち前の怪力で木や岩を投げつける。無口。人皮の姿は肩まである緑色の長髪の青年。良守に倒される。
赤亜(せきあ)(声優:佐藤せつじ
黒芒楼が烏森に放った刺客。赤色の大きいイカに似た妖。戦闘では足の触手で木や岩などを持って戦う。饒舌で軽い性格。人間の姿はオレンジ色の髪をした青年。茶南の命令で時音を人質に取ることに成功したが「美学がない」という理由で火黒に倒される。
灰泉(はいぜん)(声優:西凛太朗
黒芒楼が烏森に放った刺客。無口で人間の姿はスキンヘッドの青年。戦闘では煙幕と結界すら溶かす溶解液を使う。煙幕と溶解液で良守らを追いつめるが時音の結界で串刺しにされ、良守に滅せられた。彼が攻撃の要であった為、このことにより戦局が一気に逆転した。
茶南(さなん)(声優:咲野俊介
黒芒楼が烏森に放った刺客。茶色の大きい体の蝙蝠に似た妖でリーダー的存在。戦闘では両翼についた鋭い刃を使う。赤亜に命じて時音を人質にとったが、「美学がない」という理由で火黒に倒される。
監視者(声優:竹若拓磨
仮称。どこまでも伸びる腕を持つ。戦闘は専門ではない。烏森に白羽児と共に現れ、白羽児と戦闘している結界師を観察した。良守に発見されたため戦い(白に増強剤を打たれていた)、烏森からの逃亡に成功するも増強剤の副作用で死亡した。城に戻ってデータを報告する任務を達成しようとしていたが、蟲を引き抜かれてデータが白の手に入ったことから、城に着く前に見捨てられた。
左金(さこん)(声優:川本克彦
実行一部のNo.2。アニメオリジナルキャラクター。アニメでは第一次烏森襲撃の際に牙銀が戦死してしまったため、以降の牙銀が務める筈だった役柄(無色沼襲撃、第二次烏森襲撃)を引き継いで登場した。牙銀の後を受けて実行一部長に就任、新幹部に昇進した。良守曰く牙銀より禍々しい妖気らしい。金髪の中国人風の男。火黒いわく、実力的には牙銀と一、二を争うらしい(夜行のメンバーの攻撃をモノともしなかった)。常に敬語で話すが、性格はずる賢い。本当の目的は黒芒楼を利用して烏森の力を手に入れ、黒芒楼を潰して自らが支配者となることだったが、白に見透かされており、結局捨て駒として使われていた。。
第二次烏森襲撃の際は総指揮(原作での牙銀の役)を務めて参加、夜行のメンバーの攻撃を退けた後亜十羅を人質に取り、烏森明け渡しを要求した。その後牙銀に似た巨大な正体を現すが、亜十羅を奪還し攻撃に転じた正守の絶界で瞬殺された。
渦闇(うずやみ)
竜巻のようなものを起こし、触れたモノを闇の中に消し去る術。これにより無色沼に大穴を開けた。第二次烏森襲撃時にも夜行のメンバーの攻撃を消し去ったりメンバーを吹き飛ばす際に使用した。
緋水(ひすい)(声優:駒谷昌男
黒芒楼研究部。アニメオリジナルキャラクター。藍緋の部下。知能はあまり高いと言えない。水棲生物と人を足したような姿をしていて、身体を水に変え、バラバラになっても再生することができる。火黒に挑発され、初代人皮を着て(猫背である)烏森を襲撃、時音に身体の一部を滅せられるも不意を突いて再度襲いかかったが、駆けつけた良守によって倒された。
ヘビ女(声優:よのひかり
アニメオリジナル。角のはえた気持ち悪い女の姿をしている。黒芒楼に侵入した時音と出会い、時音を人間に化けた妖と勘違いして時音をブサイクと笑ったために時音に結界で城壁に頭をたたきつけられた。

異能者

金剛毅(こんごう たけし)
封魔師。魔物『邪煉』を追う。髪の色は水色。17歳。12歳の時、邪煉に襲われたが黒鉄に助けられた。彼に弟子入りを頼むも受け入れてもらえず、一本の釘を渡され、「おれが必要なときはあの星に向かって呼んでくれ」と言われた。しかし、その後何回か呼んだらしいが来なかったらしい。15歳の時に再会するが3日後に黒鉄は邪煉に喰われ、黒鉄の跡を継いで封魔師になる。
斑尾いわく、実力はあるらしい。実際、釘は良守の結界を貫き、良守がその釘の力で動けなくなるほど。ハイテンション(心を喰らう邪煉と戦う上で必要)で、ノリ突っ込みも上手。小さい頃は有り余った力で岩をよく砕いてた。良守と邪煉に戦いながら師匠の心中を悟り、邪煉と戦うのに必要なのは強気ではなく「自らの罪を受け止め、それを乗り越えること」だと気づき、みごと邪煉と契約する。良守と時音との別れの際、「おれが必要なときはあの星に向かって呼んでくれ!!」と言っていた。
黒鉄(くろがね)
封魔師。金剛が12歳の時、彼を救った人物。金剛が15歳の時、再会したがそのときは、かつての生気はなくやつれていた。そしてその三日後、邪煉に喰われる。実は鎖上が封印した邪煉を見張る役を交代したときに邪煉の誘惑に負け(鎖上に対する嫉妬)、邪煉を逃がしてしまったうえに、鎖上が喰われてしまう。そのため彼は邪煉を封印することを目標としていた。ちなみにオールバックで金剛のオールバックは彼を真似してと思われる。
鎖上(さがみ)
封魔師。黒鉄の兄弟子にあたる。邪煉を封じ込めたことのある実力者(邪煉の発言と回想の邪煉の姿から邪煉を初めて封じた封魔師と思われる)。「俺が死んでも、黒鉄がおまえを封印するだろう。」といっていることから黒鉄の実力を認めていたようだが、そのあとに、「史上最強と謳われるおれに封印されたほうがおまえもうれしいだろう」といったらしい(邪煉のウソの可能性もある)。邪煉はこのことばで黒鉄に「あいつが死ねばおまえが最強の封魔師だ」と誘惑し、その結果、邪煉は逃げ、腹いせに自分を封印した鎖上を喰った。ちなみにオールバックの模様。
角志野兄弟(かくしのきょうだい)
箱使い。髪を剃っている。双子の兄弟で弟の名は「礼二(れいじ)」。また、かなり仲が良かった模様。考えるとき、部屋の中を、しゃべりながら徘徊する癖がある。空間を箱を使ってつなげることができる。その空間は、兄弟同士でさえ勝手に侵入することはできない(しかし、時音には侵入された)。普段は別々の空間の縦長い部屋で暮らしているようで、廊下には妖が檻にはいっており、札で封じている。その能力ゆえに戦闘は得意とせず、箱をつかって移動したり、妖のはいっている檻に自分の部屋の数字の紙と同じ数字の紙をつなげて箱に妖を召喚する。兄は夜行を混乱させていたが人質の操と明の策略で一番危険な妖を解放されてしまい脱出しようとして失敗しその妖に食われた。その後、弟は兄が死んだことを知って怒り、黒兜を解き放つ。しかし黒兜は崩壊し、自分の空間に侵入し、閉じこめたはずの時音が脱出し追いつめられ、逃げる。その後、奥久尼につかまり、その事件のすべてを白状させられる。その後どうなったかは不明。
サキ
予知を見る事が出来る巫女。仕えている主人から各神祐地と裏会に起こる事件の予言を、行脚しながら使い魔の幻魔蝶で予言を伝えてきた。烏森を荒らしたお詫びとして巫女の命とも言われる髪を差し出した。主人の命令で烏森に「恐れよ…血の臭い纏いし災いの神…この地に舞い降りん。」という予言を伝えた。彼女が所属する団体は、その存在自体が極秘扱いである。また、しきたりにより、予言するのは選ばれた一名のみで、回避できない未来しか予言にはしない(予言しなかった烏森壊滅については、回避できる可能性が高い)。
幻魔蝶(げんまちょう)
人工的に作り上げた妖で、光にも耐えられる伝令用の使い魔。サキがつけている勾玉の首飾りから召喚される。烏森では暴走し、サキの言うことを聞かなくなって大増殖し、一般人にも被害を出たが、良守達結界師4人の四師方陣によってすべて滅された。
波平(なみひら)
奥久尼の部下であり、諜報活動を行うスパイとして調査室に入り込んでいた。異能者としての能力、力量は不明だが、蝶形の式神(式神は奥久尼同様、横に3本の線が入ったもの)を操り空を飛んだり、何処からともなくふっと現れたりする上、奥久尼の命で烏森を監視していたりと、下っ端ではない様子。すまして顔をしていて感情が読めない。探野耕造に(なみへい)と呼ばれたことがある。良守曰く、「のっぺり顔」。
探野耕造と共に北の消えた神佑地の調査を行う。扇六郎とともに墨村家を訪ね、揺さぶりを掛けていた(本人は良守に対して扇一族に探りを入れるためと言っている)。そのとき、扇六郎が墨村修史を挑発、墨村家と交戦状態となり、扇六郎の手で空に逃げるが、六郎に反論して傷つけられ、空から落とされる。そのとき、調査室を抜けた模様。その後、奥久尼の部下として良守と接触し、奥久尼のもとに良守を連れてきた。
磯貝(いそがい)
奥久尼の部下で、烏森や緋田郷周辺の担当。緋田郷の神佑地狩りの直後に、壊された空間が外に出ていたため、閉じる作業を時子に依頼して、案内人として緋田郷に来た。良守が異界から出て、閉じる作業をしていた時、良守に同行していた豆蔵に「次に狙われる神佑地は烏森だ」と釘を刺された。
吉田
通称ラッキー吉田。小柄な男。かつて不当な罪で拘束されて牢に入れられたが、牢屋を気に入ってしまい、40年ほど住んでいる(夕上いわく「偏屈王」)。ただ時々外を見たくなることがあるらしく牢屋には抜け穴が作られている(夕上が知っていたところを見ると検察室の人間からは黙認されている様子)。だが夕上と時音が彩子から逃げるために吉田の抜け穴を使い、その際時間稼ぎのために、彩子に仕掛けたトラップ(爆弾)のせいで抜け穴は崩壊した。
氷浦蒼士(ひうら そうじ)
15歳。緋田郷で良守を襲った人物のため、良守は、神佑地狩りに関わっているのではないかと疑い、警戒している。自身の腕から呪力で刃物を作り出す能力者。妖混じりではないが、妖混じり並みの身体能力を持ち、人を抱えて高く跳ぶこともできる。彼が所属する団体の主は、結界師(間流だけではない)を必要としている模様で、また、彼は良守と時音以外にも結界師を知っている様子。特殊な環境で育ったようで、洗濯機が回るのを延々眺めるなど、あまりものを知らない様子だが、物覚えは早いという。また、命令第一である。
大首山の神佑地が被害にあった後、裏会総本部から烏森の結界師の補佐役として派遣されたことになっているが、本来の目的は、烏森狩りの準備にある模様で、左耳に付いている呪具で使い魔と連絡をとっている。雪村家に逗留する予定だったが、良守が猛反対したため、墨村家に逗留している。
水月(すいげつ)
カケル&ミチル
二人組の女異能者で、同じ黒装束を着用している。カケルの方は髪を一房に結んでおり、ミチルの方はショートヘアにしている。白丸と黒丸を操る男と共に烏森に来て、妖を囮に使って、烏森の中心地に「マーキング」と呼ばれる行為をした。それを行うことで、部外者に烏森狩りを邪魔されないらしい。二人は、何人もの少年少女結界師を拉致し、使える人を選び、所属団体の主である「玉(ぎょく)」という人物が能力開発している模様。

私立烏森学園

生徒

田端ヒロム(たばた ひろむ)(声優:手塚祐介
烏森学園中等部3年1組。良守のクラスメイトだった。自称「情報の魔導師、烏森学園のデータバンク」。ガセネタが多いようだが、彼の情報が本編で登場するときはたいてい真実である(例:ジュリアが良守を狙ったとき)。髪の毛は天然パーマ。良守とは3年で違うクラスになったが、休み時間に遊びに来ている。
市ヶ谷友則(いちがや とものり)(声優:大原崇
烏森学園中等部3年3組。良守のクラスメイト。眼鏡をかけている。良守、田端と3人でいることが多い。無口だが田端ヒロムなどにつっこむことがある。
神田百合奈(かんだ ゆりな)(声優:和希沙也
烏森学園中等部3年3組。良守のクラスメイト。愛称は「ユリ」。霊感があるが、それが自身のコンプレックスになっている。若干天然で、妄想癖がある。見えるものが霊なのか霊でないのか区別することが出来ない。良守のことが気になっている。(本人は恋愛感情ではないといっている)。霊や妖のことで良守に相談することがあり、学校で起きる事件に振り回されることがある。
まどか
烏森学園高等部に通う時音の同級生で、放課後も一緒に買い物に行く大の仲良し。良守が時音を好きなことを一目で見抜く鋭い一面もある。時音がとる行動を見て「ふしぎちゃん」と言ったことがある。また、兄がおり、昔からアホだったが今は少し変わったらしい。(それでも彼女曰くまだまだアホ)。なぜかアニメにはでていない(きららに交代させられている)。しかし、時音のクラスの女子生徒に彼女にそっくりの顔の茶髪の女の子がいたことがある。
六本木樹理亜(ろっぽんぎ じゅりあ)
烏森学園高等部(1年D組)の生徒。美人だがしつこいため、何度も振られている。田端によると烏森の女豹の名を欲しいままにしている超危険人物。ターゲット(獲物)を追うときは通常の20倍の身体能力を発揮する。良守に一目惚れし、良守の下駄箱に自分の写真やハートの切抜き、コ○ン君のぬいぐるみなどを貼り付けたりする。性格はかなり大胆。最後は良守のラテン系貴公子風式神の包容力に惚れてしまった。
品川葵(しながわ あおい)(声優:白石涼子
アニメオリジナルキャラクター。限と同じ2年1組の生徒で、百合奈の幼稚園からの幼馴染み。絵が上手く容姿も良いが、家が裕福で世間知らずな面があり、百合奈同様に妄想癖がある。限が夜間に屋根の上を走っている所を「忍者の末裔」と思い込み、翌日限が登校の途中に見つけた捨て犬に持っていたパンを食べさせていたところを見て、彼のことが好きになり惚れ込んでいる。良守の忠告を聞いた百合奈が注意したものの、違った解釈をされてしまう。結局、限には見向きもされずフラれてしまうも、前述の捨て犬を拾い「ゲン」と名付け、忍者犬に育てることにしたらしい。
川上きらら(かわかみ きらら )(声優:ゆりん
アニメオリジナルキャラクター。時音の友人でまどかの代理としての役回りが多い。
篠原真桜(しのはら まお)(声優:弓場沙織
アニメオリジナルキャラクター。時音をライバル視しているような感じを見せている。

先生

黒須(くろす)(声優:志村知幸
烏森学園中等部の国語教師で、良守の担任。イチゴ大福が好物である。なにかと動物霊に好かれる(ただし本人は霊感がないため、全く気づかない)。
青木(あおき)(声優:北西純子
黒須の同僚の女の先生。
三能たつみ(みのう たつみ)(声優:大川透
烏森学園高等部の英語科教師で園芸部顧問。美しいものを愛するナルシスト。異能者で、守護霊の蛇であるロクサーヌ(声優:松井稜太郎)シモーヌ(声優:高橋麗美香)ジョセフィーヌ(声優:市川結花)を操る。蟲に憑かれていたところを良守たちに助けられた。6巻以降は登場していない。
茶野元晴(さの もとはる)
中等部の社会科の先生。良守曰く、生徒思いの優しい、いい先生。『ダンディー茶野』と呼ばれ、ヒゲスマイルが一部の生徒からは人気。7・3分けとチョビヒゲが特徴だが、実はズラで、キヨコを追っかけていた良守の念糸が間違って彼の頭に当たって引っ張ったことで判明した。しかし、良守の先生を心配する姿を見たキヨコによって記憶操作され、良守以外は全員忘れている。キヨコの影響を受けていたとき、ネジネジ巻きのネクタイをしていた。

その他の人物

間時守(はざま ときもり)(声優:山野井仁
間流結界術の開祖。烏森家に仕えた最初の結界師。一度は、暗がりに身を落としたことがあるが、その場所からはい上がったという。(そのとき、必要としたのは、己の明確な意志、許容する心。要するに、己を保ち、強き意志を得、多くを認め、許す器を持つこと)。絶大な力を有した術者であったことは確かだが、烏森同様、謎の多い人物。斑尾によれば声質がいいらしい。
アニメでは火黒に対し絶界を使用したのは間時守となっているが、時守は間流結界術の開祖なので1600年代の人間に対し火黒は江戸時代末期の人間なので時代考証としては間違っている。
花乃小路夢子(はなのこうじ ゆめこ)(声優:野沢雅子
ニコニコ心霊相談所主宰者で、成仏できない霊の相談にのっている。通称「マザーさん」。かなりのお金持ち。良守とも知り合い。霊は見えるが触ることは出来ない。
月地ヶ岡俊彦(つきじがおか としひこ)(声優:石田彰
かまぼことちくわが主力商品の月地々岡食品の次期社長と言われる人物。両親が死んでふさぎ込んでいたが、兄がケーキを作り、母が天国から宅配便でケーキ送ってきたなどといい、彼のケーキを食べて笑顔になった(母が作ったものじゃないことはバレバレで、兄がケーキをつくってくれたのがうれしくて笑った)。兄が突然死んだことを恨んでいた。兄が成仏した後、良守の素性をたどり、墨村家には、大量のちくわとカマボコがとどいた。
三河島学(みかわじま がく)〔通称:ガッチョ〕(声優:田中真弓)/駒込太一(こまごめ たいち)〔通称:コンタ〕(声優:津村まこと
利守の友達。二人とも勉強ができず、先生からの追加課題をよく利守にてつだってもらっている。昼間は親がいないため、普段はコンタの家で勉強している。
松戸平介(まつど へいすけ)(声優:野沢那智
大学の名誉教授。70歳。霊が見え、異界を愛好する異界愛好家でもある。繁守の旧友。人を喰った言動や達観した考えをするが純粋さが源泉となっている。妖の研究により普通知りえないような妖の情報にも精通しており、その知識量、分析能力は繁守や正守も頼りにするほど。自分の死後、魂や肉体の一部を与える条件で多数の悪魔を飼っており、それぞれに美しい女性の姿を模倣させている。白沼の妻であった加賀見リサを愛していた。黒芒楼の一件以来行方不明になっている。
加賀見(かがみ)(声優:百々麻子
平介が偶然魔法陣によって召喚した高位の悪魔で、「平介の魂」と引き換えに平介と契約した。平介が愛していた加賀見リサの姿と立居振舞を模させられており、彼の一番のお気に入りである。時々素の性格が表に出る事があり、平介にたしなめられる。身体を自由自在に変化させることができ、戦闘時は巨大な蜘蛛の姿に変化する事を好み(クトゥルー神話に登場するアトラク=ナクアの影響を受けていると思われる)、主に体の一部を超スピードで相手に突き刺す攻撃を繰り出す。その力は絶大であり、紫遠ですら戦わずに逃げ出す程で、事実、白沼とその部下たちを一瞬のうちに皆殺しにした。実際のところ、彼女(彼?)が平介の事をどう思っているのかは誰にも解らない。
加賀見リサ(かがみ)(声優:本名陽子
白沼の妻。平介の想い人だった女性。白沼をつなぎとめるため、我が身を美しくすることに奔走した。自分が長生き出来そうにない事を悟り、迷ってばかりいる白沼のため最終的には不老不死を望んだ。しかし実験に失敗して二目と見られない姿になってしまい、自ら死を選んだ。
初代人皮のモデル(声優:高橋広樹
初代人皮のモデルだった男。 商人の家の息子だったが病気がちで働くことも夜に眠ることも出来ず、夜の森を散歩していたところを藍緋と出会った。さびしかったため懇願して藍緋に自分の家に連れてきた。だが、兄が死んだことをきっかけに家族を支えるために体を酷使した(どういう訳か以前よりも生命力が上がり夜も寝られるようになった)。その後弟が立派に成長したのを見届けてすぐに亡くなった。
アニメではひ孫(声優:ゆりん)が出来るほど長生きし(原作では藍緋と出会ったのは明治初期(文明開化の後)となっているがアニメでは50年前の設定)、藍緋の綿毛を拾って(その綿毛が藍緋だと気づいていた模様)亡くなった。
藍緋に会いに行くようになってからは別の妖に会ってもいいように魔よけを勉強した。
和尚(声優:麦人
良守の修行場の寺の住職。アニメでは良守に助言していた。
八王子君也(はちおうじ きみや)(声優:平川大輔
中央東高校の2年生で、通称「中高(ナカコー)のプリンス」。地元女子からの人気は絶大で、行く先々に人だかりができるほど。脳男に取り憑かれていた。
ラテン系貴公子風式神(らてんけいきこうしふうしきがみ)(声優:成田剣
良守が幻のケーキを手に入れるためにつくった式神(もともと、ぽっちゃりした良守→もう一回変身→制服をやめる→カッコよくする→背を高くする→高貴でかつ男らしくする→ラテン系貴公子風式神となる)。情熱のトルネード(マンガでは目が光り回転して相手を吹き飛ばすだけだが、アニメでは目が光り、高速回転しながら竜巻のようなものをおこしていた)という必殺技を使う。そのときの決めゼリフは「つまらぬものを蹴ってしまった」。その後、ゴキブリ事件や、ジュリア事件など、たびたび登場している。
サンディー・ブラックマン
18歳。金髪の美女。日本語が上手で日本に留学している。昼はバイトをし、夜は勉強している感心な学生。黒雲斎が寄るせいで霊力が高まって、変なものが寄ってしまいそれを黒雲斎が怒って追い返すという悪循環の繰り返しで霊が見える一歩手前まで来ていた。黒雲斎が怖くて夜も寝られなかったらしい。
志々尾鉄斎(ししお てっさい)(声優:谷昌樹
志々尾限の父。志々尾道場の師範。妻(限の母)同様、兄たちの限へのいじめを気づいていなかった。
志々尾剛(ごう)
志々尾家の長男。三人の中では最も暴力的で、限を酷くいじめていた。覚醒した限に傷つけられる。アニメは未登場。
志々尾将(しょう)
志々尾家の次男。感情的で乱暴。兄弟と共に限をいじめていた。覚醒した限に傷つけられる。アニメは未登場。
志々尾雄(ゆう)
志々尾家の三男。消極的であるが暴力的。上の兄と共に限をいじめていた。覚醒した限に傷つけられる。アニメは未登場。
志々尾涼(ししお りょう)(声優:小笠原亜里沙
志々尾家唯一の女子で長女。勝気な面を持つが、上述の兄たちとは違い暴力的ではなく、心優しい性格の持ち主。限が周囲(特に兄たち)からのいじめを受けていることに気が付いていたが、あまり彼の力になれなかった。限が覚醒し妖となっていたことに気づかず負傷してしまう。限が夜行に所属した後手紙を送っていたが、彼が目を通すことはなかった。
坂井(声優:宮本充
アニメオリジナル。金に困っていた黒田(後の火黒)を無頼漢に襲われたときに助けてもらったのがきっかけで黒田を道場に行かせるようにした。その剣術の実力は黒田を凌ぐほど。師範代を決める試合で黒田に勝利しその際勝てなかったことを不思議に思った黒田に助言を与えるが結果的にそれが黒田を人斬りに落とさせてしまう。それを償うために黒田を追ってきて真剣勝負をするが黒田を斬ることをためらってしまい黒田に斬られ絶命する。
道場主(声優:浦山迅
アニメオリジナル。坂井と黒田の通っていた道場の主。人斬りに落ちた黒田を破門とした。
銀次
カラス連合総元締。通称隻眼の銀次。異名通り隻眼である。烏天狗とも話をつけることができるが、そのためにはそれなりの対価が必要(ただし、ビー玉1個で話がつく)。

月地ヶ岡真彦(つきじがおか まさひこ)(声優:遠近孝一
パティシエの幽霊で、かまぼことちくわが主力商品の月地ヶ岡食品の御曹司。良守と出会った時、自分が死んだ事を自覚していなかった。成仏できないのは、最後の言葉が「キャベツ」だったことだが、本当は弟俊彦の事が心配で成仏できなかった。しかし、弟の言葉でやっと成仏した。子供の頃、両親が死んでふさぎ込んでいた弟にケーキを作り、母が天国から宅配便でケーキを送ってきたと言い、それを食べた弟が笑顔になった事がパティシエを目指したきっかけ。ときどき、良守にケーキのアドバイスをしていた。
村上正直(むらかみ まさなお)(声優:掛川裕彦
25年勤めた大手文具メーカーをリストラされ、事故死。烏森で妖に変化しかける(会社を恨んで死に、クビを切られたため、今度は自分が首を斬る側にまわろうとし、右腕が鎌になっていた)。その後、良守に妖化を止められ、花乃小路夢子のところに行った模様。
また、増刊の読切には彼のモデルが登場し、同じく事故死だが、性格はとても明るく月地ヶ岡真彦のようなキャラである。
ノワール
猫の霊。黒須先生に懐いていた。交通事故で死亡。最後にスズメを取ったことを黒須先生にほめられて成仏した。ちなみにそのスズメは黒須先生が供養したが、次の日に黒須先生に憑いていた。
キヨコ
数年に一度烏森学園に現れ真実を告げるらしい。田端ヒロム曰く、「漆黒の髪に真っ赤な唇で、彼女が訪れた年の烏森学園はとんでもない災害に見舞われる」。浮遊霊だが、長年現世にいる事で洗脳をするなどある程度の力はある。洗脳する力を使って言った事を真実にする事が多い。この能力で烏森の中等部に、コーヒー牛乳と「ゴワッス」という語尾と挨拶する時の変な手のポーズと7・3分けにマフラーのぐるぐる巻きを流行させた。本当はとってもいたずらっ子な、旅好きな少女霊。最後に良守に「烏森はやがて目覚める」という真実を告げた。烏森については何か知っている模様。なぜか関西弁で喋る。

土地神と側近

ウロ様(うろさま)(声優:茶風林)
良守たちが住むあたり一帯の土地神。良守の推測では生え抜きと思われる。普段は隣町の無色沼(むしきぬま)に住んでいるが、寝床の調子が悪くなると、結界師に修復を頼みに来る。烏森の主だったが、間時守とおぼしき人物に懇願され烏森の地を譲ったというが、詳細は分かっていない。今かぶっている帽子はその人物から貰ったものである。ウロ様が通った所にはコケが生え、食べたものが生えることもある。良守の家ではドーナツが、黒須先生の机には巨大イチゴが生えた。
豆蔵(まめぞう)(声優:斎藤志郎)
ウロ様の付き人の的存在。普段はウロ様の髪の中にいる。小さいがすごい力を持っており、崩壊中の異界をごく普通に活動でき、牙銀を「あの程度」という程。頭にある芽を自在に操ることができ、斬られたりしてもすぐに再生出来る。
#黒芒楼を参照。
黒雲斎(こくうんさい)
最高位。烏森近辺で一番の霊山と言われる会羽山の土地神で大天狗。かなりの高齢であるが人間の女性にばかり興味を示しており、世継ぎを作れないでいる。人間に化けると、邪念が多すぎるためかハゲ親父になってしまう。気に入っていた女性はアメリカからの留学生・サンディー・ブラックマン(18歳)。しかし、彼女からはストーカーと思われていた。そしてそのことにショックを受け、見た目をよくすればいいと、紫堂に言いくるめられて、山籠もりをし、飛丸が誕生した。
飛丸(とびまる)
黒雲斎の跡継ぎ。容姿は人間の子供のようで、鼻も長くない。時音が山籠もり中にきてしまったせいで黒雲斎同様女好き。時音に抱きつき、良守に投げ飛ばされて結界で打たれる上に閃を女と間違え、ひっかかれた。良守達が山から帰るときのおみやげにいたずらをしたせいで、良守は箱から出てきた風でふっとばされ時音と閃は箱から出てきた雲が消えるまでの間、胸が巨乳になった。
紫堂(しどう)
黒雲斎の家臣の烏天狗。良守に黒雲斎を山に縛り付けて欲しいと頼みにやってきた。気苦労が絶えない妖。人間に化けるとかなりの男前である。黒雲斎の山籠もりの最中に仲間の烏天狗とともに跡継ぎをまともな人格にしようとしたが、時音(閃も?)という女が来たことで、失敗した。
灰沢(はいざわ)&灰川(はいかわ)
烏天狗。良守が他の神佑地のことを調べるために会羽山に行こうと烏に頼み、良守の前に現れた烏天狗。二羽の見分けは付かない。会羽山には、灰沢が良守を、灰川が時音を連れて行くはずだったが、閃が時音に摑まったまま放さなかったため、灰川は二人を連れて行く羽目になり、会羽山に着いたとき、灰川は力尽きた。
水龍
最高位。仮称。かなり遠いところにある湖の主。守美子によって烏森に乱暴に連れてこられた。烏森に居た影響で前より妖力の力も質も上がっている模様。
淡幽(たんゆう)
二つのビルにある神社の内の異界の主。幻術が使えるが、ものすごく臆病。普段は長い髪で中性的な容姿の人の姿だが本来はの妖と思われる。無道、良守に異界を傷つけられ一回は異界を閉じるが無事元に戻ったようである。その際、無理に二つに分かれて不安定だった異界が正守の手でひとつとなり、その異界は安定したらしい。僕がよみがえるときの花から出てきたことから僕は植物性の妖の可能性が高い。
ヤギ(仮称)
裏会の仕事により守美子に殺された土地神。イメージ的にヤギの白骨の頭のついた黒い獣。理由は不明だが暴れてしまい守美子により殺される。裏会の目的は静める事であった。殺された理由は不明であるが、腹の中の子供(世継ぎ?)が守美子に殺してほしいと頼んだらしく、結果としてその子供が新しい主になった模様。
大熊(仮称)
ある森の主。扇五郎の手で気絶され、行正達の前に落としその主と交戦した行正達(扇五郎が行正がやったように見えるようじわじわと風で傷つけながら)が殺したように見せかけるはずだったが突如現れた大ナマズに殺された。
大ナマズ(仮称)
土地神クラスだが所在地は不明。三つの大きな目を持ち、ナマズチョウチンアンコウを合わせたようなような外見。大熊と交戦中の行正達の前に現れ、大熊を殺した。その後、当初は計画外で驚いた扇五郎だがおもしろいと行正が殺ったように見えるようにじわじわと傷つけられながら殺された。本来あり得ないはずだが自分のいた神佑地を消されたため他の神佑地を荒らしに来た。
緋田郷の主
生え抜き。唐傘をさしたお地蔵様のような姿をしている。地面の赤い正方形の形の陣地をいくつも出し、その赤い陣地には異物を沈める効果がある。また、血の雨は手に持っている唐傘と連動している巨大な傘を上空に出し、そこから血の雨を降らせるか、口から血の雨を放射することが出来て物に重さを加えることが出来る。それにより血の雨を被った物体は赤い陣地に沈めることが出来る。
烏森に程近い緋田郷と言う神佑地の主だったようだが神佑地狩りの犯人によって自分の土地を消されたために烏森にやってきた。自身の能力で烏森で暴れ回り、校舎を沈ませようとし、さらには良守と閃を沈めようとしたが、沈みかけていた時音に三重結界で滅された。
残ってしまった唐傘は良守によって緋田郷のかつての住処に添えた。
サキの伝えた予言の「恐れよ…血の臭い纏いし災いの神…この地に舞い降りん」に関係していると思われる。

その他

弓鉄(ゆみがね)
幼体の時は愛らしい姿をして相手を油断させ、成体になると巨大なムカデのような戦闘様態に変態する。最初は愛らしい姿で良守の油断を誘い、その隙に成体に成長して良守に襲いかかるが時音に滅された。時音の腕に傷を負わせた張本人で、良守が考えを改めるきっかけとなった妖。
土蝦蟇(つちがま)
蛙のような姿をした妖。土などを体内に取り入れ、弾にして敵に飛ばす。古い土を好むようだが、コンクリート(学校の壁)も飛ばせる。弾の威力が強いため、時音は結界を張ったままで近づけずにいたが、良守は「時音の前に出る」ために、結界を使わずに近づいて倒した。
傀儡虫(くぐつちゅう)
三能先生の蛇に取り憑いていた。
毛鞠(けまり)
足以外は針のような毛で覆われている。レベルは低いが、すばしっこい。
火土竜(ひもぐら)
アニメオリジナル。文字通りモグラのような姿で尻尾から火が出ている。
氷渡(ひわたり)
尻尾で結界を貫通するほどの氷の弾丸を作り出す。怒りっぽい。時音の技術と良守のパワーの連携に倒された。
鋼夜(こうや)(声優:江原正士
生前(500年前)から斑尾と組んでいた妖犬。自分たちが死ぬことになった原因が、間接的とはいえ人間にあったために人間を強く憎んでいる。400年前に自分のいた山を間時守に封印され山に入れなくなり、力を手にいれて封印を解くため、烏森の地に現れる。変化すると人狼に近い姿となり、良守や時音を圧倒したが、封印を解いた斑尾と良守の連携の前に敗れる。死を受け入れた瞬間、烏森によって死が加速した。
骨太郎(ほねたろう)(声優:津々見沙月
鋼夜の部下。額に角を2本生やし子供の姿をした妖。魔界のプリンスを自称するなど自己主張は強いが、実力は伴っていない。仲間思いで、鋼夜を「ボス」と呼び慕っている。鋼夜の死後、彼の供養を良守に頼み、ウホ助、長尾と共に烏森を去った。
ウホ助(うほすけ)(声優:田中英樹
鋼夜の部下。大きな体躯をしたの妖。猪突猛進に攻撃を仕掛けるが、結界に捕らわれたた上に、鋼夜の攻撃の巻き添えになって倒れた。しかし、烏森の力によって傷は治癒した。「ウホ」しか言えない。
長尾(ながお)(声優:山口登
鋼夜の部下。の妖。高速飛行での攻撃を得意としているが、あっさりと結界に捕らわれた。鳴き声は「アホンダラー」。
蠍鎌(さそりがま)(声優:大友龍三郎
非常に強い悪臭を放つサソリの姿をした妖。鋭利な鎌と強固な外殻を持ち、並みの結界術では歯が立たなかった。正守の五重結界によって倒された。
走る森
正守が良守達をテストする為に作った森。一見森に見えるが、正体はごく普通の木の種子に植物性妖を寄生させ成長を早める札を貼った一本の木。良守と時音の連携によるバックドラフト現象で倒された。
白羽児(しらはご)
人型の三つ子の妖。一月(ひづき、声優:くじら二月(ふづき、声優:斉藤貴美子三月(みづき、声優:姫野惠二の三人で一心同体。烏森の調査のため、黒芒楼から遣わされる。体を小さな羽に分化し、操ることができる。合体するとの妖になる。羽を刃物状にして攻撃する。最期は時音の結界に貫かれて動きを止められ、良守に滅せられた。白羽児の発言から白に虫を入れられた模様。
八つ手(やつで)
太く強靭な8本の腕を持つ妖。正守によって倒された。
大首車(おおくびぐるま)(声優:後藤哲夫
輪入道のような姿をした妖。体を高速で回転させることで、移動、攻撃する。良守によって倒された。
一つ目蜥蜴(ひとつめとかげ)
散々逃げ回った後志々尾に倒された。名前はアニメにて判明。
脳男(のうおとこ)(声優:龍田直樹
生物の脳に取り憑き、宿主の潜在能力を引き出すことができる。八王子君也に取り憑いた後、時音に乗りかえようとしたが失敗。時音に黒芒楼について問いつめられた後、最後は滅せられた。
妖曲斎(声優:チョー
アニメオリジナル。着物をつけている狐のような妖。術を使って妖を召喚するほか、煙幕を張ったり、鎌鼬を使える。良守、時音、限の連携で倒された。
谷またぎ
アニメオリジナル。谷をすみかとする妖。巨大で一つ目で角が生えている。限に深手を負わせるほどの強さを持つ。限が仲間との連携を全く気にせずひとりで倒したため、間接的だが限が裏会で孤立する原因をつくったもののひとつである。
野守(のもり)
アニメオリジナル。無限に飲み食いできる。巨大な芋虫のような姿。黒芒楼に飼われている。無色沼の水を飲み干した。
矢影(やかげ)
アニメオリジナル。すばしっこい。碧闇が烏森を調べる際に囮として使われた。かなりすばしっこく知能は低い。細長く黒い体をしている。攻撃方法はするどい体で相手を貫くことだが作中では使われなかった。
龍蜂(りゅうばち)
アニメオリジナル。外見は大きいスズメバチで攻撃方法は連続して放たれる毒針。複数いる。時音、轟、巻緒、武光に倒された。
影斬
アニメオリジナル。二回目の黒芒楼襲来に参加した。影となって自在に地面を動くことができる。ただし影の中を移動することができない。
花魚(はなうお)
魚のような姿をした妖。額に咲く花で、獲物(小さな妖)をおびき寄せて捕らえる。良守が初陣の時に捕まえた。
邪煉(じゃれん)
普段は、黒い巨大なハリネズミのような姿をしている。普通の妖と違い、体を霧散させることができる。そのため、間流結界術のような物理的能力は相性が悪く、封魔術のような呪術的能力が相性がいい。金剛は魔物と呼んでいる。邪煉の邪気は人の心を浸食する作用があり、また邪煉は結界を溶かすことができる。人の心の闇をくすぐるのが得意で(嫉妬、罪の意識)、そして、その後人間の魂を喰らう。その後に残るのは呆けた顔の死体である。現在、一流の封魔師を確認するだけで二人も喰らっている。
鎖上に捕まり封印されていたが黒鉄を誘惑して自身を封じた鎖上を腹いせに喰らって逃げ出し、黒鉄に追われるも黒鉄を喰らうことに成功した。その後は黒鉄の弟子の金剛に追われて烏森にやってきた。烏森では烏森の力で金剛の刺した釘が抜けたが、良守との出会いで本当の強さを知った金剛によって再び契約され、現在は彼に追われている。
腕団子(うでだんご)
沢山の腕があり、それでまわりのものを腕で抱えている。攻撃方法は突進。良守の絶界で練習した相手。絶界ごと良守を吹き飛ばした後、時音に棒結界で動きを止められた。
雨嵐(あまあらし)
蜥蜴のような妖。雨雲と風を操る。レベルは高い方。昼間も動ける。腹の中で子供を育てる。
髪の妖
仮称。人の姿をしているが、人型ではないらしい。箱使いが黒兜が繭から誕生するまでのつなぎとして召喚した。動きが素早く人間嫌いで好戦的、おまけに周りのものからエネルギーを吸収するという、烏森に送るにはうってつけの妖。変化する前はある程度、人らしい姿をしていたが、変化後はメドゥーサのような姿となり、人の頭に当たる部分から手のような物が大量に生え、そこから髪をだして攻撃する。刃鳥の攻撃でボロボロになっても一瞬で再生するほどの再生力に加え、髪の部分が本体のようで、人の部分に攻撃しても無意味。刃鳥と良守を追いつめたが、誕生した黒兜に喰われ、何度も再生しようとするが何度も黒兜に喰われ、ついに死んでしまった。
黒兜(くろかぶと)
禁術によって生み出された戦闘型の巨大な妖。驚異的な鎧の頑丈さと再生能力を持ち、触れたところを侵食し壊していく。
もともと、大昔に戦闘用につくられた妖だが、人と人の作ったものを破壊するようにプログラムされており、制御できず妖力がなくなるまで暴れ続けるため失敗作とされた。奥久尼曰く町一つ、二つが消えかけるほどの力。奥久尼であっても黒兜を移動させるくらいしかできない。強力な力のためよほどの神佑地でないと育たない。完全体になった後、烏森に攻撃したため烏森の怒りを買い、烏森の力を奪われて崩壊した。
無道(むどう)
元裏会最高幹部十二人会第七客。詳細は裏会#元幹部を参照。
闇暗行(やみあんこう)
名前の通りアンコウのような外見の妖。尾の部分に呪具がついており使い魔である。レベルは低い妖だが体を覆う特殊な粘液と骨のない柔らかい体によって異界の崩壊にもたえられる。尾を使って攻撃する。緋田郷の崩壊していく世界の中にいたが、良守に倒され、崩壊する世界に巻き込まれて消滅した。

注釈

  1. 作者は「結界師 指南之書」の中で、「私の結界師ランキングで、現時点で一番強い」としている。
  2. 正守の調べによる。
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